こころときめく 営業楽「学」ブログ まだ何もしていない、 だからやることはたくさんある 変わるキッカケのヒント


■売上は“伸ばすもの”ではなく、“選ぶもの”。


10年ほど前に偶然読んだ本の一説なのだが、

売上は“伸ばす”ものではなく、“選ぶ”ものた゜なんて、

初めて聞く意外な言葉だった。

 

われわれや皆さんのビジネス、そして規模の大小、そして

技術的な優位性など、さまざまな変動要因はあるのだと思うが、

ずっと心に引っかかっている言葉なのです。 

 

私は、社会に出た頃から、また独立してからも、「取りあえず

売上は伸ばすものだ」と、頭から信じていたし、今年より来年、

そしてまたと信じ切っていた。

 

この本によると、売上拡大よりは、売上選別の姿勢を貫いている

企業の、20年以上の長期的(短期的ではなく)な利益推移を見ると、

確かに同業他社と比較して、売上・利益の乱高下が少ないのだ。

さらに、抜きんでた高い利益率を維持し、市場で確固たるポジションを

確立しているのだ。

特徴的な1つは、製造工場を大きく構えず、最低限にとどめており、

工場設備を稼働させるための売上目標を立てないのだ。

 

まぁ私如きの浅知恵者でも、理由はよくわかる。

最新の製造工場を作ったら最後、工場を稼働するために、無茶な受注を

強いるだろうし、無茶な受注を促すための低価格受注も容認するはずだ。

 

製造業でなくても同じだ。

例えば小売りでも飲食でも、店舗数を拡大すれば、短期的には売上は

伸びるかもしれないが、店舗数や人員の拡大は、無茶な販売を強いる

だろうし、採算度外視の低価格販売も辞さないだろう。

 

と言いつつ、“伸ばす”努力より(これも大変だが)も、“選ぶ”努力は難しいのだ。

だって、“諦める”売上を決めるってことですよ。

 

私にはできない…けれど、小企業こそ目指す戦略だと思っている。

 

興味のある方は一読ください。

「経営戦略を問いなおす(三品和弘)」。

■「お客様を創る」時間を創る。


営業にとって最も大切な仕事は何だろうか? 

日々の受注も大切だし、今月の売上も大切だが、もっと大切なことがある。

 

それは「お客様を創る」ことだと思うのです。

 

経験則に過ぎないが、5年単位で重要顧客の取引実績を観察してみると、

中には、取引額が少しずつだが減少に転じているお客様を見つけることが

できる。

理由はさまざまだと思うが、はっきりしているのは、われわれにとって大切な

お客様も、お客様側の多様な理由によって、われわれに対する重要度は

変わる(下がり)ことがあり、しかもわれわれの努力だけではどうにもできない

こともあるということ。

なので、どんなビジネスにとっても、常に継続的な「お客様創り」活動は

必須なのである。

 

「お客様創り」は、営業個人としても、組織としても重要なのだが、どうしても

目の前の既存顧客への対応が優先され、お客様創りは後回しになりがちだ。

 

しかし売上が下がり、暇になると、新規開拓でもやるか…となりがちだが、

お客様創りは、既存顧客への対応より何倍も難しいことに毎回気づくのだ。

 

そうこうしているうちに、また楽な(比較的)既存顧客に目が向いてゆく。

結果、お客様創りのトレーニングができず、いつまで経っても上達しない。

 

企業にとっても、営業にとっても「お客様創り」ほど大事なことはなく、しかも

とてつもなく難しい。

やはり、大事なことは難しいものだ。

 

具体的な取組み方は各社各様だと思うが、まずはあなたの営業時間の、

そして営業部門全体時間の2割を、強制的に「お客様創り時間」に充てよう。

何をするかは、その次だ。

■営業の問診技術。


お客様からの“引き合い(問合せ)”は、「発注意志」であると

同時に、お客様からの「隠れた相談ごと」だと考えられない

だろうか…。

 

“発注”意志の表明は、わが社にだけではないかも知れないが、

まずは喜んで“受注”意志で応え、「隠れた相談ごと」に、

医者のように「今日は、どうされましたか」と優しく聞いてあげよう。

つまり「問合せいただいた製品やサービスを使って何をしたいの

ですか…」と聞くのだ。

 

皆さんは医者に診てもらう時「私は肺結核なので、リファンピシンと

イソニアジドとストレプトマイシン(結核の治療薬らしい)を処方して

ください」とは言わないと思う。

たぶん「咳と痰が続き、熱が下がらないのですが、風邪でしょうか

と相談するのではないか

 

医者は、専門的知見とこれまでの経験、そして検査し診察した上で

診断し、最適な治療を提示するはずだ。

 

まさか、お客様から引き合いのあった製品やサービスの見積もりを出し、

受注し納品したら、仕事は終わり…なんて思っていないでしょうね。

だとしたら、いつまで経ってもお客様の相談ごとは“隠れたまま”ですよ。

 

営業の仕事は、引き合い(考えている製品やサービス)から、お客様の

困りごとにつなげ、困りごとの解決に応えることである。

 

営業にも医者の問診技術を見習いたいものだ。

でも、問診技術の下手な医者も多いけどね。

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