こころときめく 営業楽「学」ブログ まだ何もしていない、 だからやることはたくさんある 変わるキッカケのヒント


■医者と患者の関係をつなぐもの。


医者と患者の関係は、個人的にもビジネス的にも大きな関心ごとの1つなので、時々取上げている。

 

医者に行って、患者が「私は熱があり風邪なので、ロキソニンを処方してください」と言うか? 

専門家である医者は、目の前にいる患者から問診(ヒヤリング)し診察する。

必要に応じて検査し、知識と経験から、病気を診断し、最適な治療を決めて患者に提案する。

また患者は自分のことだし、自分が一番よく知っているはずだが、病気のことに関しては素人なので、勝手な判断は危険この上ない。

病気のことは専門家である医者が一番知っているはずだ。

 

病気の当事者であり素人である患者と、専門家である医者の関係が、信頼でつながった時に、最適な治療を受けられる(はず)

 

あれっ、われわれの仕事も同じじゃないか…。

患者さんがお客様で、われわれは医者だ。

信頼という関係でつながっているお客様は、困ってることや解決したいことを伝え、

われわれは専門家としてよく話を聴き、最適な解決策を提案する。

何はともあれ、信頼は大事なようだ。

 

患者と医者、われわれとお客様、どちらも人間だから「信じる気持ち」がよい結果を生み出すはずだ(甘いか)

 

Ps.

この歳になると、いろいろな医者にかかるようになったけど、「この前と言うことが違う」とか、他の医者の診断を非難するとか、患者を不安にする言い方、聞かないと言わないとか…医者もいろいろなので、患者もぼうっとしてはいけないから大変だ。

■“ちょっとした心配り”で生まれた感動の場面。


高知市の土佐料理店「司」に、会津若松の元高校校長・坂田哲三さんから手紙が届きました。

坂田さんは定年退職後、苦楽をともにした妻の凱子さんとの旅行を楽しみにしていましたが199712月、奥さんがガンで亡くなります。悲しみから立ち直った坂田さんは、妻の冥福を祈るために、1999年から四国八十八ヶ所の札所巡りを始め、2000年も讃岐から土佐を回りました。

その帰り、高知空港にある土佐料理「司」に入り、ビールを1本と土佐名物のかますの姿寿司を注文し、「あ、グラスを2つ」と付け加えました。

注文を受けたのは入社2年目の近藤ミカさん。お客様が1人なのにグラスが2つとはと不思議に思いながらも、ビール1本とグラス2つを運んだのです。

気になったミカさんがお客さんを見ると、坂田さんは女性の写真をテーブルに置きその前のグラスにビールを注ぎ乾杯したのです。

きっと亡くなった奥さんの写真と共に札所巡りをしてきたのだと思い、姿寿司を運ぶ時、きっと奥さんと一緒に食べたいに違いないと、お箸と箸置きを2組、小皿を2枚持っていったのでした。

 

坂田さんの手紙はこう続きます。「旅行には必ず家内の写真を持って行き一緒にビールを飲むのです。しかし、お箸と小皿を出してくれたお店はおたくが初めてです。驚きと感動で身体が震えました。感激で帰りの飛行機の中でも涙が止まりませんでした」。

 

これは私の体験ではなく、:「あなたが創る顧客満足」佐藤知恭(日経ビジネス人文庫)で読んだ実話だ。そして続きがある。

この話が頭から離れず、出張で高知を訪ねた際、「司」の高知空港店に2度行った。1度目は連れ(お客様)もいたし声をかけられなかったが、数年後の2度目は独りだったので勇気を振り絞って「近藤ミカさんはいらっしゃいますか」と尋ねた。

出できた店長に本で読み感動したことを話し、もしまだ勤務しているのならお会いしたいと伝えた。店長は「近藤ミカさんは、結婚後も勤めていたが、お子さんができたため最近退職しました。坂田哲三さんからの手紙は全員が知っていて、誇りです」とのこと。

 

あぁ1度目に訪ねた時に声をかけていれば会えたかもしれない。

もっと早く勇気を出していればと、ずっと悔やんでいる。

■価格競争は顧客“不”満足の当然の結果…。

生活者として日常出くわす顧客“不”満足シーンの数々、あなたは今日どんなことに満足または不満足でしたか。

 

●高級品、定価販売の意味がわかっていない「百貨店」。

普段は店頭に立たない幹部自ら「お客様係」のネームプレートをつけ、お困りのことがあれば何なりとどうぞとばかりに店頭に立つが、売り場を聞いてもトイレを聞いても知らず、誰かに聞きに行くはめに。顧客満足がポーズだけと見え見えのA百貨店。

 

●誰もプロだとは認めない「タクシー」。

挨拶もなく、行き先を告げても返事もなし。 急発進、急ブレーキ、そして急カーブ…自分は運転を楽しんだかもしれないが、客を不安と恐怖に陥れる暴走Bタクシー。きっと後ろに乗っているのは人間ではなくて荷物だと勘違いしているのではないか。

 

●顧客接点での顧客心理が見えず、ただ安売りするしかない「チェーン店カフェ」。

もっとも大切な顧客接点をアルバイトとマニュアルに任せているCカフェ。お客様の顔も見ないで効率的に注文をこなすカフェと、お客様の目を見て会話をしながら注文をこなすカフェとは業績の違いも明らかですよ。

 

●購入するのはクルマではなく、その後のカーライフだとわからない「自動車ディーラー」。

高額商品の代名詞でもある自動車。売る時は過剰なほどサービスするが、売った後は知らんぷりのD自動車。売った後のサービスやフォローが、買換え時の再購入や長期にわたる取引、そしてお客様が営業してくれる決め手になるのに。

お客様がディーラーと長いお付合いしたいと思うのは、“買った後”。

 

すべての商売のもっとも大切な“顧客接点”でのお客様との会話ややり取りに隠された真のニーズを見ないふりして成長はあり得ない。

結局、価格を下げるしかなくなり、そのツケは働く人に回り、お客様に回るのに。

 

お客様の声に寄り添いながらプロの仕事をしていく。

できてるかな…。

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