これは、ある退職代行会社の話しだ。

入社してわずか10日で退職、それも自分では言わずお金をかけて退職代行に依頼する人が急増なのだと。

 

退職理由は、

・始業前のラジオ体操が嫌だった(男性)

・制服が似合わなかった(女性)

・電話番しかさせてもらえなかった(男性)

・配属先で挨拶してもらえなかった(女性)

5分残業させられた(女性)

・休み時間以外スマホを触れない(女性)

だそうだ。

料金は、正社員・契約社員・派遣社員が22,000(税込)、パート・アルバイトが12,000(税込)とのこと。

 

皆さんはどう思いますか。私には、どうも理解できないコトばかりだ。

入社後わずか10日での退職したくなり、しかも自分では言わず退職代行を使い、金を払ってまで他人に自分の退職を伝えてもらう。

 

この人は、また就職活動をして次の職場に採用され、その後嫌なことがあると、また退職代行を利用し退職するのか…。その後自分に合った会社を見つけ定着するか、就職活動を繰り返すのか。

 

私は46年前、卒業と同時に小さな会社に縁故で入社した。ろくに就職活動はしなかったけど、2社ほど1次試験は受け見事に不採用になり、働かなくてはならないので、たまたま遠い親戚を頼り職にありつけた。

社長の無意味なワンマンぶり、指示待ち社員ばかりの職場、毎日続く残業の日々、そして誇りの持てない仕事に、すぐ辞めたくなったが、結局辞めなかった。

理由は、辞めることが自分に負けるようで悔しかったからだ。

 

そうか、退職代行を使う人は“悔しさ”がないのかもしれない。

自分で退職を伝え、嫌なことを言われることも避け、自分で自分を嫌な場所から遠ざけていると、先々大変なことが起きた時に乗り越えられるのかと他人事ながら心配になってしまう。

「自分のことは自分でやる」と言われてきたけど、これも余計なお世話かもね。