例えば、不動産購入時の物件詳細情報、中古車購入における車両の履歴や状態、生命保険加入時に提案される保険種類の複雑さなど、企業(提供サイド)は自社の商品やサービスについて詳しい情報を持っている一方、購入者(消費者)は、たいてい限られた情報しか持っていない。

しかも、購入者側は不動産、中古車、生命保険に関しては全くの素人なので、騙されてもわからない。

建築基準法を守らない住宅を売る不動産会社、走行距離や事故履歴を偽る中古車ディーラー、また何も知らない高齢者に入れない保険を契約させる保険会社など、ごくごく一部だが未だに詐欺のような行為が後を絶たない。

 

取引などにおいて、一方が他方よりも情報を持っていて「情報格差」のある状態のことを「情報の非対称性」という。

つまり情報を一方的により多く持っていることで優位性や利益が得られるのだ。

 

先週のブログでも書いたが、医者と患者の関係も高い「情報の非対称性」に包まれている。「情報の非対称性」は、生活でもビジネスなど、実に多くの場面で出くわす大きな問題だし解決も難しい。

なぜなら、一個人があらゆる商品やサービスの情報や知識を持てないからだ。

では、どうすればいいのだろうかって思う。

提供する側は顧客に最適な商品・サービスを提供し最適な利益を確保しつつ、購入者側も満足する商品・サービスを手に入れ納得の料金を支払うなんてことが実現できるのか。

 

保険会社と顧客との間に立ち「代理人」として、顧客に最適な保険を提案・提供する「保険の窓口」のようなサービスは、ある程度は解決してくれるのかも。

情報や知識のない素人でも安心して頼れる第三者サービスの「中古車の窓口」、「中古不動産の窓口」、「病気の窓口」なんてできないかな。

 

でも本当は、信頼できる会社や担当者、そして医者を見る目を養うことが大事なんじゃないかと思うが、それ自体甘いのかな…。