2022年度の理容室は11万2468軒、美容院は26万9889軒に上る。コンビニエンスストアは全国に5万5769店で、美容院は実に約4.5倍だ。
またコンビニよりも多い歯科医院数は6万8506軒で、美容院は歯科医院の約4倍となっており驚きだ。なお美容院は、産業省分類別の順位で第1位の事業所数を誇っている。
要するに、道を歩けば美容院に出くわすくらい、レッドオーシャンの様相を呈しているのだ。
私事だが、32年ほど自宅近くにある椅子が3つの小さな美容院に通っている。なぜ床屋(理容院)ではなく、美容院なのか、またなぜこの美容院なのも記憶にない。
しかも32年間同じ女性の美容師(オーナーではない)がカットしてくれる。以前はアシスタントがいてシャンプーやマッサージなどしてくれていたが、ここ3年くらいは1人(ワンオペ)でまわしている。
予約は電話と来店のみで、受付からシャンプー・カット・パーマ・カラー(後は知らない)などの施術と、会計、掃除と実に無駄のない動きに惚れ惚れする。
客層はというと、ほとんどは高齢の女性が多いらしく、しかも固定客で70代~80代、中には90歳の人もいるらしい。
決めつけはよくないけど、高齢の女性はそりゃネットじゃなくて電話予約だよな…と感心した。また近所とは言え雨が降ると来れないので、「平気でキャンセルするのよ」と笑っていた。
カットしかしたことないので、よいお客とは言えないが、いつもカットしてもらいながら、
1人当たりの客単価が10000円として、1日10人×25日で月商は250万円。
経費は家賃、電気代、材料費と先生の人件費くらいだとすれば、わりと儲かるんだなと独り皮算用している。
多くの競合がひしめく美容院業界の中で、最寄駅からは遠く、安さでもカリスマ美容師でも、最新設備でも、画期的な技術もなく(知らんけど)、37年固定客に支えられている理由が何かあるはずだと、零細企業の経営者としては、どうしても気になるのだが、さっぱりわからない。
小さい店だけど、全面ガラス張りでオープンな印象、先生は気さくで話しやすく高齢の女性にとっては愚痴を聞いてもらい、おしゃべりを楽しみながら髪の毛を整えてもらう1~2時間は、至福のひと時なのではないか…と思った。だから定期的に行きたくなるのだろう…と私の推測だが、そもそも美容院ってそういう場所なのか。
何か見た目にわかりやすい売りがあるわけではなく、何となく居心地のよい美容院。実はこれが生き残りの決め手だったりして。
私にとっても見習うところが多いので、また2か月後にはカットに行くのでした。
いつまでも元気で続けてください。
